街道に沿って車を走らせていると、もともとはガソリンスタンドだったのではと思われる場所に、飲食店や中古車の買取店など、別のお店になっているのを見かけませんか!?
また、日常的に車を使っている人なら、ここ最近ガソリンスタンドが減っていると、感じている方も多く居るのではないでしょうか。
今回は、ガソリンスタンドが減っている理由についてご紹介していきます。
みなさんが、いつも使っている行きつけのガソリンスタンドも、突然無くなってしまうなんて事があるかもしれません。
ガソリンスタンドはどのくらい減っているのか?
ガソリンスタンドが本当に減っているのかどうか、まずは統計で見てみましょう。
ガソリンスタンドの店舗数がもっとも多かったのは、平成6年度で60,421店でした。
それに比べて、平成28年度で31,467店と22年間で、約半分近く減少しているんです。
毎年のようにガソリンスタンドが減っているのは事実です。
そして、今後もさらに減るのではと予想もされています。
ガソリンスタンドが減っている一番の理由
なぜガソリンスタンドは減っているのか!?
その理由は幾つか考えられます。
最も大きな理由は、2011年から施行された、消防法に関わる省令の改正によって、ガソリンスタンドの地下に埋設されている貯蔵タンクの安全レベルが引き上げられたことだとされています。
老朽化した地下タンクからの燃料漏れが問題視されていたのです。
この省令改正によって40年以上経った古いタンクは、改修しなければならなくり、経費などの問題もあって、これを機会に廃業してしまった経営者も多いようです。
改修の猶予期間は2年とされていたため、2012年度末での店舗数の前年比は、マイナス6.26パーセントと特に高い水準を示していました。
自動車燃料そのものの売り上げが減っている
タンク改修の猶予期間が過ぎた後も、ガソリンスタンドの廃業は進んでいることから、理由がガソリンタンク改修ばかりではなく、ガソリンスタンドという事業自体が厳しい状況に 陥っていると言わざるを得ません。
そもそも日本において、エネルギー全体に占める石油の需要が減ってきています。
国産車はモデルチェンジするたびに省燃費になっています。
また、ハイブリッド車の普及率も上がってきています。
例えば、ガソリンスタンド1店舗の営業圏内にある自動車の台数と、その走行距離が変わらないと仮定します。
燃費がよくなって、燃料の消費が減ってしまえば、その分のガソリンスタンドの収入も少なくなってしまいます。
ガソリンスタンドが減っているもう一つの理由として挙げられるのは、高齢者の免許返納が進んでいることです。
自動車免許を返納するということは、つまり車の乗り手が減ってしまうことを意味しています。
特に年齢層の高い人が多い地方では、その影響は大きいでしょう。
ガソリンスタンドが、ビジネスとして成り立ちづらくなっていると言えるほど、ガソリンスタンドの売り上げは落ち込んでいるのです。
もともと、ガソリンには多額の税金がかかっているため、価格に対する利幅が小さい商品なんです。
それでいて売り上げが減ってしまっては、ビジネスとして成立しない店舗が出てくるのは当然の話です。
ガソリンの需要は2010年度を基準にして、20年後は40パーセントほどにまで落ち込むと予測されています。
現状のままでは、ガソリンスタンドというビジネスが再び活況を取り戻せるとは考えづらいのが正直なところです。
最後に
ガソリンスタンドの現象の実態とその理由についてご紹介しました。
日進月歩で車の性能が上がり、燃費も向上されいますが、ガソリンスタンドが減りすぎてしまうのは、まだまだ困ることが多いのも事実です。
これからのガソリンスタンドのあり方について、販売者だけでなく自動車メーカーや地方自治体なども巻き込んでの議論も必要になってくるかもしれません。
最後まで読んで頂き、誠にありがとうございました。
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