雨の日、後方視界を確保するのに便利なリアワイパー。
でも、リアワイパーは車種によっては、装着の有無が別れています。
ワゴンやミニバン、そして、軽自動車などはには装着されている事が多いですが、一方でクラウンなどの高級セダンには装着されていません。
何故、このようなリアワイパーの装着有無の違いがあるのでしょうか!?
今回は、そんなリアワイパーの情報を紹介していきたいと思います。
そもそもリアワイパーが無い車種があるので、必要ないのでは?なんて疑問にも答えて行きます。
リアワイパーの歴史
リアワイパーが広く知れ渡るようになったのは、1970年代で、引き金となったのは独立したトランクを持たない、2BOXデザインの車の登場でした。
2BOXデザインの車は、リアバンパーと近いところに大きなハッチゲートとリアガラスを持つため、雨の日にリア
タイヤから巻き上がった水しぶきや、ドロ、チリなどがリヤガラスに付着することで、後方視界が遮られてしまうことから、リアゲートにワイパーを装備したのです。
日本車で初めてリヤワイパーを装備した車は、1972年発売のホンダシビックとなります。
当時の資料では、「後方視界を確保するユニークなリアワイパーを装備」と紹介されていました。
この当時は、ハッチバックという形状も日本では珍しく、リアワイパーもユニークな装備として捉えられたのでしょう。
そして、今では当然のように、軽自動車やミニバン、そして、SUV車などに装備されています。
他にも、リアワイパーは走行時だけでなく、雨の日にバックする時も頼りになる装備の一つとなります。
車種によってリアワイパーが無い理由
一方、トランクのあるセダンやノッチバックの2ドアクーペは、リアのオーバーハングが長いため、水や泥を巻き上げてもリアガラスが汚れにくいため、リアワイパーが装備されていない事が多いです。
また、走行中にはルーフ後方を流れる風が、水滴を飛ばしてくれることや、装着スペースに制約があったり、コストなどの理由から、リアワイパーの採用が少ない状況となっています。
セダンタイプにリアワイパーが無い理由について、ホンダの広報担当者によると、
水分は「デフォッガー」と呼ばれる、リアガラスに引かれた熱線で蒸発させることができます。
しかし、それだけでは泥のような汚れを取り除くことが出来ません。
汚れを取り除くのに必要となるのが、ワイパーとなります。
リアワイパーは、主にワゴンやバンのようなタイプに装備しています。
セダンタイプは、後方にトランクルームがあるため、巻き上げた泥がリアガラスを汚すケースは稀で、リアワイパーの機能が必要にならないのです。
とのことです。
セダンでもリアワイパーが装備されている理由
しかし、安全性にこだわりる方にはリアワイパーは必要だと考え、セダンやクーペにリアワイパーを採用する車もあります。
現行のスカイラインには、リアワイパーは採用されていないものの、ケンメリの時代から上級グレードに装備されていました。
また、トヨタなど寒冷地仕様車には、リアワイパーをを設定できる車種もあります。
リアワイパー設定車と言えばスバル
そして、数ある国産自動車メーカーの中でも、リアワイパー設定車が最も多いのが、アクティブ派ユーザー
の多いスバルです。
ハッチバックだけでなく、セダンのインプレッサG4や、レガシィB4、WRXなどにもリアワイパーを標準装備しています。
スバルによると、雨、ドロ、雪など、あらゆる走行環境において、想定される視界を遮るものを確実に払拭できるため、視界を確保することはスバルにおける安全思想の大前提である「0次安全」という考え方に基づいているのです。
スバル車はこのような理由から、リアワイパーを標準装備しているのです。
また、リアバイパーが特に効果を発揮する天候の一つに、雪が挙げられるでしょう。
その点においてスバルは、AWD車が基本だったこともあり、リアワイパーやヒーテッドミラー、容量の大きなバッテリーなど、寒冷地を意識して当たり前のように装備されています。
リアバイパーを多くの車種に装備していることは、そのような企業文化の一つである証明にもなります。
ちなみにスバルでもBRZだけは、トヨタの86の兄弟車であるため、リアワイパーは装備されていません。
デザインも重要ですが、安全性を考えると、リアワイパーをオプションで選べるようにするのも必要かとも思います。
海外でリアワイパーが人気
リアアイパーが意外なところで脚光を浴びています。
海外に輸出される中古車で、査定額や買取額UPに効果的なのが、セダンタイプでリアワイパーが付いている車両なのです。
もともと、東南アジアなどの新興国では、セダンの人気は高いものの、リヤワイパーが付いていれば海外バイヤーの食いつきはかなり異なってきます。
リアワイパーは、海外バイヤーに人気の高い「鉄板仕様」となっています。
リアワイパーは後方視界が確保するために必要なだけでなく、下取りにも有利になってくる装備になっていく可能性があります。
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