自動車にとってガソリンがなくては走ることができません。
ガソリンが、満タンに入っていると安心ですが、常に満タン給油にしておくべきか迷いますよね。
ガソリンを満タン給油にしておくことは、いいことなのかどうか?
いろいろな視点から考えていきたいと思います。
ガソリンを重量物と考えると
ガソリンは燃料ですから、必ず自動車に入れておかなくてはならないものです。
しかし、ガソリンは重さが無いものではないので、ガソリンを給油すれば給油した分だけ、車は重たくなります。
ガソリンの重さは、1 cc あたり0.72グラム~0.76グラム程度です。
軽油だと、1 cc あたり0.80グラム~ 0.84グラム程度です。
乗用車のタンクの容量は、50リッター~100リッターくらいですが、中間の70リッターくらいと考えると、燃料の重さはだいたい下記の計算となります。
- ガソリン:51.8キロ程度
- 軽油:57.4キロ程度
燃費の事を考えれば、車はなるべく軽い方がいいので、単純に重さのことだけで言えば、燃料は満タン給油でない方がいいという考え方もできます。
安全性は満タン給油の方が高い
燃料は、霧状にして空気と混合した状態が最も効率よく爆発させることができます。
そのため、エンジンを動かす時には、高い圧力をかけて噴射し、空気と混ぜて圧縮してエネルギーを生み出しています。
ガソリンは、気化して空気と混合すると引火しやすい燃料です。
ガソリンポンプの空いたスペースに、気化した燃料がたまっている状態で、もしも事故などがあれば、爆発や引火の危険性が高くなります。
もしものときに被害を小さくするためには、ガソリンタンクを満タン給油にしておく方が安心なんです。
ただこれは、タンクの素材や形状を破裂しにくいものに改良するなど、メーカーの方でも 工夫しています。
そのため、過度に気にする必要は特にないでしょう。
夏場は満タン給油の方が良い
夏場の時期は、ガソリンを満タン給油にしておくとエンジンの不調を防げます。
夏の時期は、燃料が気化しやすくなります。
ガソリンタンクの中の温度も高くなって、湿気が結露となってタンク内に水がたまることもあります。
ガソリンタンクに水がたまると、エンジンの調子が悪くなります。
結露が出来ない様にするためには、ガソリンタンク内の空気を減らしたいので、ガソリンを満タン給油にしておくのがよいのです。
燃焼効率は満タン給油の方が良い
燃焼効率の観点では、ガソリンタンクは満タン給油がベストな選択となります。
その理由として、自動車はエンジンに噴射したガソリンが残ると、ガソリンタンクに戻して、再利用するシステムが組まれているからです。
エンジンルームを通ったガソリンは、熱を帯びた状態で、ガソリンタンク内の他のガソリンと混ざります。
この時、ガソリンタンク内のガソリンの量が少ないと、十分に冷やされないで再度エンジンに噴射されることになるのです。
ガソリンは、エンジンを冷却する役割もあるため、熱を持ったままのガソリンではエンジンを冷却できないのです。
その結果、引火しやすいガソリンが高温のままで、冷却されていないエンジン内に噴射されます。
そして、点火クラブによる爆発ではなく、自着火してしまい燃焼効率が悪化するノッキングが発生します。
燃焼効率の悪化は、「燃費の悪化」と「パワーダウン」の原因になります。
こういった理由から、ガソリンパンクの量は満タン給油がよいということになります。
夏と冬で販売されるガソリンが違う
夏と冬に販売されているガソリンは、少し性質が違います。
ガソリンは、気温が高いと気化しやすい状態になり、気温が低いとき化しにくい状態になる、二面性を持っています。
そのため、夏の時期のガソリンには気泡が発生する「ペーパーロック現象」や「気化したガスの大気中への放出」を防ぐため、気化しにくくなるエッセンスを混ぜるのです。
また冬場のガソリンには、エンジンの始動性を高めるため、気化しやすくなるエッセンスを混ぜます。
このように、季節ごとの気温の違いから販売されているガソリンの性質は違うのです。
そういった理由から、季節をまたいでガソリンを使用することはなるべく避けた方が良いでしょう。
最後に
いかがでしたでしょうか。
車を軽くしておきたい場合は、燃料を入れすぎないほうがいいですが、安全面を考えれば 満タン給油にしておいたほうが良いこともあります。
とはいっても、常に満タン給油の状態を維持するのは難しいと思います。
そのときの状況や、ドライバーの考えで臨機応変に燃料補給しましょう。
ガソリンタンクを常に満タン給油にしておく必要はありませんが、季節によっては満タンを心がけておいたほうがいいこともあります。
いつのまにか燃料がないという事態を避けるためにも、余裕をもって給油しておきたいですね。
最後まで読んでいただき誠に有難うございました。
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