いっけんするとマニュアル車に比べれば、オートマ車の運転は簡単そうに見えます。
オートマ車であれば初心者ドライバーが複雑なシフト操作や、クラッチ制御を行わなくても安心して運転できます。
そして、オートマ車の運転操作は簡単なため、ドライバーは常に前方の道路状況にだけ集中できるようになります。
オートマ車であれば、上り坂での一時停車も全然怖くありませんよね。
上り坂で車を停止させても、まるで公園を散歩するかのような軽快に再発進させる事ができます。
しかし、オートマ車でも誤った操作を行えば、車に致命的なダメージを与えてしまうんです。
今回は、オートマ車の運転中に絶対に行ってはいけない、最も危険な7つの行為を説明していきます。
オートマ車だから車が壊れないと思っていると大変な故障や事故を起こしてしまうかもしれません。
オートマ車を運転されるドライバーに是非読んで頂けたらと思います。
車が完全に停止するまで「D」から「R」へシフトチェンジしてはならない
誰もが一度はしたことのあるミスかもしれません。
急いでいたり、慌てていたりすると時に駐車する際、車が完全に停止する前にシフトレバーを「D」レンジから「R」へとシフトレバーを動かしてしまう事ってありますよね。
「ヤバっ!!」って思う程度で、まぁ大したことはないと思っていませんか!?
この行為は、車の心臓部であるトランスミッションや主要部品を破損させてしまう恐れがある大変危険な行為なんです。
車の移動中にシフトレバーを動かしてしまうと、車はブレーキではなくトランスミッションの力で止められることになります。
ブレーキが摩耗して、ブレーキを交換した時にかかる費用が約2万円です。
車の移動中にシフトレバーを「D」から「R」へのシフトチェンジを繰り返してしまうと、その修理費用に掛かる費用は最低でも25万円かかることになってしまいます。
車が完全に停止するまで「P」へシフトチェンジしてはならない
先ほどの注意とこちらも同様となります。
現行車種の新車を購入された方は、この過ちを起こす心配は必要ありません。
何故なら、最新の車種には速度センサーが付いており、車が動いている状態で「P」レンジにシフト変更される行動を自動的にブロックしてくれます。
その一方で、自動ブロック機能が搭載されていない愛車に乗られているドライバーが、車が停止する前に「P」レンジへシフト変更する行為を繰り返していた場合は要注意です。
急いでいたからにせよ、危険を知らなかったにせよ、この行為はトランスミッションを大きく痛めています。
「P」のギアは、タイヤが回り出さないようにするためのもので、動いている車を止めるためのものではけっしてありません。
そのため、シフトギアが「P」に入っているときは、トランスミッションがロックされています。
つまり、この状態のタイヤは極端に大きな力を加えない限り動くことは絶対にありません。
シフトギアを「P」へ入れると、タイヤに接続されているアウトプットシャフトをロックします。
車が動いている最中にシフトギアを「P」へ入れてしまうと、ロッキングピン、または、アウトプットシャフトのいずれかが確実に破損してしまいます。
一時停止中にシフトレバーを「N」に入れてはいけない
赤信号の際、足をブレーキから離したくて、シフトレバーを「N」に入れているドライバーって結構いますよね。
または、一時停止中にシフトレバーを「D」に入れたままにすると、トランスミッションが摩耗と聞かされ「N」へのシフト変更をされているって人も居るかも知れません。
どのような場合でも、車のシフトレバーは「N」よりは「D」に入れておいたほうが良い場合が殆どです。
車のシフトが「N」に入った状態でいると、当然ですが車が操作を受け付けなくなってしまいます。
非常時に急な操作をしなくてはならない場合、対応が遅れてしまう恐れがあります。
また青信号に変わったとき「N」に入れたことを忘れてしまうと、エンジンを空吹かしさせてしまい「D」ドライブに入れているよりも、多くの燃料を消耗させてしまうことになります。
また、信号で止まっている最中によく行われているのが、サイドブレーキを引く行為です。
何故かこれでガソリンの節約になると考えている人も多いようです。
実際のところサイドブレーキを引いて燃料を節約出来たとしても、誤差程度の燃料を節約できたかどうかでしょう。
赤信号で止まっているときには、素直にギアは「D」に入れて、そして足はブレーキの上で待つようにしましょう。
下り坂でシフトレバーを「N」にしてはいけない
下り坂でシフトレバーを「N」に入れておけば燃料が節約できると考えている人が多いようです。
実際、この行動は辻褄が合っているようにも思いますよね。
どうせ坂を下っているのだから、慣性の法則でシフトレバーを「N」に入れれば重力の力だけで進めると考えられます。
とはいえオートマ車の場合は、シフトギアが「D」に入っていても、坂道で下っている場合には燃料を節約する作られているんです。
そのため、シフトギアを「D」に入れていても、下り坂の時は勝手にガソリン代を浮かせてくれるというわけです。
そして、先ほど説明した事と同様にシフトギアを「N」に入れた状態では、緊急時に車をコントロールする事が出来なくなる危険性があります。
シフトギアを「N」に入れたの状態で、坂道を下って行く時は減速することしかできません。
必要に迫られた時に速度を上げる事が出来ません。
また、この状態のエンジンは最低限の回転数で回っています。
オイルポンプもまた最低限のスピードで動くことになります。
その結果、エンジンの冷却効率が悪くなり、エンジンが摩擦と熱でダメージを負ってしまいます。
急発進をしてはいけない
急発進とは、シフトギアを「N」に入れた状態で空吹かしを行い、シフトギアを「D」に入れて停止した状態から猛スピードで発信することを言います。
正常なドライバーであれば、一般道でそのような危険な行動をする人なんて居ないと考えます。
しかし、一部のイカれたドライバーたちが、この急発進行為を行っているのが現状です。
この急発進はトランスミッションのバンドやクラッチを大きく損傷させてしまいます。
シフトレバーを操作するとき、車は主要部品を摩擦の力で動かします。
シフトギアを「N」の状態でエンジンを吹かし、即座にシフトギアを「D」へと切り替えてしまうと、バンドとクラッチが大きくすり減ってしまうことになります。
またそれだけでなく、この行為を繰り返していくにつれ、これらのパーツの摩擦を受ける力が損なわれていきます。
その結果、トランスミッションが滑るようになってしまい、トランスミッションからパーツ交換が必要となり、修理には高額な費用発生します。
ガソリンの残量が少ない状態を避ける
ガソリンが少なくなっている状態を表す「ガスライト」が点灯している時の運転は危険です。
それでも多くのドライバーが、ガソリンが無くなるギリギリの状態になるまで運転をしてしまっています。
ガソリンスタンドが見つからなかった為や、ガソリン代を持ち合わせていなかった等、いろいろな理由があると思います。
しかし、ガソリンの残りが少ないことを知らせるガスライトを無視し続けてしまうと、ガソリンを満タンにする以上の面倒が発生してしまう危険性があるんです。
車は正しく走行するため、流体圧力が正しくかかった状態を必要とします。
また、ガソリンはエンジンをはじめとして、車の様々なところで潤滑剤の働きをしています。
車内のガソリン量が少ないときは、様々なパーツが普段より早く摩耗してしまいます。
トランスミッションを濡らしてはいけない
水がトランスミッションに入ってしまったら大変です。
おちょこ一杯のちょっとの水でも、車のトランスミッションの中はお祭り騒ぎになってしまいます。
水がトランスミッションに入ってしまった結果は、トランスミッションの交換が待ち受けています。
水なにが問題かというと、トランスミッションに入り込んだ水は、クラッチの摩擦材に吸収されてしまいます。
これがクラッチプレートと素材をつなぎとめている接着剤を溶かしてしまいます。
また、水はサスペンションから流れ出し、白いネバネバしたと物体となり、あちこちのパーツにまとわり付きます。
こうなると、洗浄して取るなんてことは不可能になってしまいます。
また水はトランスミッションのパーツを錆びさせてしまいます。
異変にどれだけ早く気がつくことが出来るかが重要ですが、残念ながら大体の場合はトランスミッションのオーバーフォールが必要になってしまいます。
最後に
如何でしょうたでしょうか。
オートマ車は誰でも簡単に運転する事ができる、操作性に非常に優れた高度なメカニズムの結晶です。
しかし、誤った操作をしてしまうと、繊細なシステムを故障させてしまう事もあります。
今回紹介した内容は、誰しもが行ってしまう可能性のある事だと思います。
正しい操作で安全運転に努めたいですね。
最後まで読んで頂き、誠に有難うございました。
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