夜、信号待ちで止まったとき、ヘッドライトを消す人がいます。対向車への思いやりや、バッテリーを節約するため、と考えているのかもしれません。しかし、これは正しいマナーなのでしょうか。法律違反にはならないのでしょうか。
この記事では、信号待ちでのヘッドライトの扱いを、法律の考え方、メリット・デメリット、オートライトの現状から整理します。
結論:消さずに点灯したままが、安全で無難
夜間の信号待ちで、ヘッドライトを消すと、他の車や歩行者から、見えにくくなるおそれがあります。条文の読み方には、見解の分かれる部分がありますが、点灯したままにしておくのが、安全面でも、法令面でも、無難です。

ヘッドライトを消す人の理由
1. 対向車への思いやり:眩しくないようにしたい
2. 昔の習慣:古い車では、バッテリーやヘッドライトの寿命を気にして、消す人が多かった
3. ヘッドライトの寿命を伸ばしたい:球切れを避けたい
4. よくわからず、なんとなく:周りがやっているので、真似している
法律ではどうなっている?
道路交通法第52条は、夜間、道路で車を運転するときに、ヘッドライトなどを点灯することを求めています。

- 違反点数1点
- 反則金:普通車・二輪車6,000円、大型車7,000円、小型特殊・原付5,000円
信号待ちでの消灯については、
- 違反にあたるとする解説がある(夜間に道路にいる間は、点灯が必要)
- 一方、施行令に、停車中のヘッドライトの点灯を明記した規定がないため、一概に違反とは言い切れないとする見解もある
と、見解が分かれています。警察庁の統一的な見解は、確認できませんでした。所轄の警察の判断もあるため、消灯はおすすめできません。
なお、対向車との、すれ違いなどで、眩しさが問題になる場合は、ヘッドライトを減光(ロービーム)する、というのが、道路交通法の考え方です。
消灯するリスク
- 後ろの車から、追突されやすくなる:尾灯(テールランプ)が点いていても、車の位置が、わかりにくくなる
- 歩行者から、見えにくくなる:横断歩道を渡る歩行者が、車の動きに気づきにくい
- 点灯し忘れて、そのまま発進する:無灯火での走行になる
オートライトで、無灯火は減るか
オートライト(暗くなると、自動でヘッドライトが点灯する装置)は、新型車で2020年4月から、継続生産車で2021年10月から、装備が義務化されました。オートライトが付いている車は、信号待ちでも、そのまま点灯します。
ただし、
- 古い車には付いていない
- スイッチが「AUTO」になっていることが前提
- スイッチを手動でオフにしていると、点灯しない
詳しくは、無灯火の記事も参考にしてください。
眩しさへの配慮
信号待ちで、後ろの車のヘッドライトが眩しいと感じることもあります。その場合は、
- 自分のミラーを調整する(防眩ミラーの活用)
- 自分の車は、点灯したままで、対向車に配慮して、ハイビームを使わない
- ライトの向き(光軸)を、点検する:ずれていると、眩しさの原因になる
など、消灯以外の方法で、対処しましょう。
夜の運転で、ライトを正しく使うコツ
- 日没前に、早めに点灯する:薄暗くなったら、点灯する習慣をつける
- ハイビームとロービームを、使い分ける:対向車や先行車がいないときは、ハイビームで遠くを照らす(ハイビームの記事も参考に)
- ヘッドライトの汚れや、黄ばみを点検する:明るさが落ちると、見落としが増える(ヘッドライトの黄ばみの記事)
よくある質問
Q. スモールランプだけで、信号待ちをしてもいいですか?
スモールランプ(車幅灯)だけでは、ヘッドライトの点灯義務を満たさないとされています。点灯を続けてください。

Q. バッテリーが上がらないか、心配です。
最近の車は、発電機(オルタネーター)が、ヘッドライトの電力を賄えます。通常の使用で、信号待ちの数十秒〜数分の点灯が、バッテリー上がりの原因になることは、考えにくいです。
Q. トンネル内では、どうですか?
トンネルの中は、昼間でも点灯が必要な場合があります。標識や標示に従いましょう。
ヘッドライトの、点灯の目安
- 日没の少し前(薄暗くなったとき)から、点灯する
- トンネル、雨天、霧のときも、点灯する
- 点灯しているか、迷ったら、スイッチを確認する
まとめ
- 信号待ちのヘッドライト消灯は、見解が分かれるが、おすすめできない
- 点灯したままが、安全で無難
- オートライトは、新型車で義務化。ただし、過信しない


情報源
- 道路交通法第52条、同施行令(灯火に関する規定)。くるまのニュース「夜間の信号待ちでヘッドライト消灯は違反!?」(kuruma-news.jp/post/191900)、同「信号待ちで『ヘッドライト消灯』OK?」(kuruma-news.jp/post/642385)
- 警察・国土交通省のオートライトに関する案内。解釈には、見解の分かれる部分があります。2026年10月時点で確認した情報に基づきます。


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