免許を返納したあと、本人確認はどうなるのか。銀行や役所の手続きで身分証はあるのか。「返納したいけど、損をしないか不安」という声は少なくありません。
この記事では、返納後に使える運転経歴証明書と、2025年3月から選べるようになったマイナ経歴証明書、返納の流れ、返納後の生活の備えまでを整理します。
免許の「返納」とは
運転免許を自分の意思で返す手続きで、自主返納と呼ばれます。返納すると免許は失効し、運転はできなくなります。

返納は、運転する自信がなくなったとき、家族に勧められたとき、体調や視力の変化があったときなど、さまざまなきっかけで行われます。返納に年齢の制限はありません。
返納後に申請できる「運転経歴証明書」
運転経歴証明書は、運転免許を返納した人(または失効後5年以内の人)が申請できる証明書です。
- 公的な本人確認書類として使える(2012年4月1日以降の交付分)。銀行や役所、携帯電話の契約などで利用可能
- 有効期間はなく、更新の手続きもない
- 運転はできない
- 返納後(失効後)5年以上経過した人や、交通違反などで免許を取り消された人は、交付を受けられない
つまり、返納をしたあとでも、5年以内に申請しておけば、身分証明書として使えるカードが手に入るということです。返納のときに、同じ窓口で申請するのが一般的です。
2025年3月から選べる「マイナ経歴証明書」
2025年3月24日から、運転経歴をマイナンバーカードに記録するマイナ経歴証明書も選べるようになりました。

| 種類 | 内容 | 手数料の例(報道) |
|---|---|---|
| 運転経歴証明書のみ | 従来のプラスチックカード | 1,150円前後 |
| マイナ経歴証明書のみ | マイナンバーカードに記録 | 900円 |
| 両方 | カードとマイナ記録の両方 | 1,250円 |
手数料は都道府県で異なり、1,100円という案内もあります。必ずお住まいの県警の案内でご確認ください。
マイナンバーカードを持っている人は、1枚にまとめられるのがメリットです。一方、カードを持ち歩きたくない人、マイナンバーカードを提示することに抵抗がある人は、従来のカードを選ぶこともできます。
返納の流れ
1. 窓口に行く:運転免許センター、または警察署(受付日・受付時間は都道府県で異なる)
2. 必要なものを用意する:運転免許証、本人確認書類、申請用の写真(必要な場合)、手数料
3. 返納の手続きをする:免許証を返す
4. 同じ窓口で運転経歴証明書を申請する:後日、受け取りまたは郵送
5. 代理人による返納:本人が窓口に行けない場合に、家族などが代理で返納できる場合がある。条件は都道府県で異なる
返納するメリットと注意点
メリット
- 事故のリスクがなくなる
- 自治体や協賛企業の特典が受けられる(タクシー・バスの割引、買い物の配送、宿泊料金の割引など。内容は地域ごとに異なる)
- 運転経歴証明書で身分証明書が確保できる
注意点
- 移動手段を失う:買い物、通院、趣味の外出に影響する
- 免許証が身分証から外れる:運転経歴証明書を申請しないと、本人確認に困る場面がある
- 一度返納した免許は、簡単には戻せない(再度取得するには試験が必要)
返納前に準備しておきたいこと
返納で一番困るのは、「その後の移動手段」です。返納を決める前に、次を調べておくと安心です。
- 最寄りのバス停・駅・タクシーの利用方法
- 自治体の乗り合いタクシー、デマンド交通、買い物バスなどのサービス
- 宅配・ネットスーパーの利用方法
- 家族の送迎の頻度と、負担の分け方
- 返納した人への自治体や企業の支援(お住まいの市区町村、県警のサイトで確認)
よくある質問
Q. 返納したあとで、運転経歴証明書を申請できますか?
返納から5年以内であれば申請できます。返納の際に同時に申請するのが手間がありません。
Q. 運転経歴証明書は、運転免許証と同じように使えますか?
本人確認書類としては使えますが、運転はできません。また、一部の手続きでは、運転免許証とは扱いが違う場合があります。
Q. 返納の特典は誰でも受けられますか?
特典は地域や協賛企業ごとに異なります。利用条件や対象外もあるため、事前に確認してください。特典の詳細は免許証自主返納の特典と申請方法の記事も参考にしてください。
Q. 家族が返納を勧めたいのですが、どう話せばよいですか?
親に免許返納を切り出す記事で、話し合いの進め方を整理しています。返納以外のサポートカー限定免許という選択肢もあります。
まとめ
- 返納は自分の意思で行う手続きで、年齢制限はない
- 返納後(5年以内)に運転経歴証明書を申請すれば、公的な本人確認書類として使える
- 2025年3月からマイナ経歴証明書も選べる。手数料は都道府県で異なる
- 返納前に、移動手段の確保と自治体の支援を調べておくことが大切
情報源
- 鳥取県「運転免許証等の自主返納」(pref.tottori.lg.jp/179144.htm)
- 神奈川県警「自主返納」案内(police.pref.kanagawa.jp/ps/misaki/assets/entry/r7.7.9jisyuhennou.pdf)
- 手数料の例:financial-field.com/oldage/entry-436761(報道。必ずお住まいの県警の案内でご確認ください)


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